叶う。 Chapter1





そんな私の気持ちはちゃんとママに伝わっているかはわからないけれど、信号で止まった瞬間こっちを向いたママは、いつもよりも優しい手つきで私の頬をそっと撫でてくれた。


その後は、家に着くまでは特に会話らしい会話はなかったけれど、心はなぜかすごく優しい気持ちだった。

なんとなくだけれど、沈黙が気まずい訳でもなくて、きっとママも私と同じように感じてくれているような気がした。

まだまだ、出来が悪くて迷惑や心配ばかり掛けている私だけれど、きっといつの日か、ママにきちんと恩返ししたいと心から思った。


その為には、私はもっとちゃんとしなくちゃいけない。
普通にならなくちゃいけない。

その為に自分が出来ることを、ちゃんとやらなくちゃ。
ちゃんと病院に行って、ママや先生や家族に心配をかけることを少しでも減らそう。

そしていつかきっと、普通の女の子みたいになれるように。

少しずつだけれど、現実と向き合って、一つ一つ解決していきたい。



窓に映る夕日を見つめながら、私は心からそう誓った。