叶う。 Chapter1




ママはそんな先生と私のやりとりを、ただ黙って見ている。

時折、先生はちらりとママに視線を送る。
きっと先生から見ても、ママは綺麗で魅力的に映るんだろうと勝手に想像する。


ママは、20歳で双子を産んだらしいので、今年で37歳になるはずだった。
多分、先生と歳は大して変わらないんだろうと思う。

ママと先生の恋愛事情は分からないけれど、きっと歳も近いから先生がママに魅力を感じるのは普通のことなんだろうと、私は勝手にそう思っている。


「最近は夢を見ないかい?」

先生に突然そう言われて、暴走気味だった私の思考はまた現実に戻った。


「夢は・・・たまに。」

「どんな夢だったか話せる?」

「・・・・。」

「話したくないなら、構わないよ。ただ、怖い夢だったとか、悲しい夢だったとか、教えてくれるかい?」

「・・・痛い夢でした。」

「それは、身体が痛かったの?」

「はい、打たれて。痛かった。」


私は無意識に左の頬に手を置いた。
ママがゆっくりと私の背を撫でる。