「最近の調子はどう?」
カルテから目を上げた先生に声をかけられて、現実に戻る。
「調子は良いです。」
「夜はちゃんと眠れてる?」
「・・・・うーん。日によってです。」
「食事はきちんと採ってる?」
「はい。」
「薬はちゃんと飲んでる?」
「・・・ごめんなさい、偶に忘れます。」
私がそう言うと、先生は苦笑いをしながらカルテにスラスラと文字を書いていく。
その字は私には判別出来ない文字で、それを読める先生は改めて凄いと思う。
「しばらく来てなかったけど、元気そうで安心したよ。」
先生はソファにゆったりと座りなおすと、優しい視線で私を見た。
私は何て答えたら良いか分からなかったので、また曖昧に笑っておいた。
「でも、薬はちゃんと飲まないとだめだよアンナ。」
「・・・はい。」
「睡眠がとれないと、せっかくの美人さんが隈だらけになっちゃうからね。」
先生は冗談ぽくそう言って、またカルテに短く何かを書いた。

