「……何してる……」



浅木くんは
私の手を払おうとはしなかった。

私の手なんか浅木くんの
力なら簡単に振り放せるのに。


やっぱり……。
浅木くんは優しい。



「信じなくてもいい。
だけど……そんな風に
1人で苦しまないで?」

「……」



浅木くん。
もう無理しなくていいんだよ?



「辛い時、苦しい時……。
私を利用していいから」



私がついてる。
何もできないけど……。
傍にいる事は出来る。



だから……。



「もう無理しないで」



お願いだから……。
もう……これ以上……。


あの冷たい目で
自分を傷つけないで。