私のヒーロー

「思い込みも甚だしいな」

「浅木くん……」



起きてたんだ。
ちょっと恥ずかしいかも。



「俺は誰の事も眼中にない。
もちろんお前もだ」



低い声。
冷たい目。


でも……。
本心には思えない。


だって……。
浅木くん……何だか辛そうに見えるもん。




「もう俺には関わるな」

「何で?」



何で浅木くんは
1人になりたがるの?



「……」

「私は浅木くんといたい」



1人は寂しいよ?
辛くて苦しくて……。
胸が張り裂けそうになる。


私の頭に
浮かぶのは小さい頃の自分。

両親の喧嘩を陰から見て
1人で泣いていた無力な自分。




「一緒にいたい」



私は心のどこかで
浅木くんと子どもの頃の私を
リンクさせていたのかもしれない。