私のヒーロー

「やっぱりサボりと言えばここだよね」



屋上の扉を開けながら
給水塔の方に目を向ける。


あっ。
やっぱりここにいた。


私は給水塔の
近くの空間に上がる。



「浅木くーん」

「……」



姿が見えないと思ったら……。
今日もサボりですか。


いつものように
壁に背を預け目を瞑っている。




「浅木くん……。
昨日はありがとね」



寝ている彼にそっと呟く。



「姫条くんの事で心配して
私を家まで送って
くれようとしたんだよね……?」




わざわざ反対方向の私の家まで。

どうして……
浅木くんはそんなに優しいの?


私……。
浅木くんが分からないよ。


いつも冷たい目で
皆や私を見る癖に……。


私を……。
何度も何度も助けてくれた。