私のヒーロー

「亜樹!」



時間が止まったかと思った。


いきなり呼ばれた。
……よりにもよって姫条くんに。
しかも名前で……。


その事実を
受け止められない女子たち。

その怒りの矛先は私に向いた。



「……」



一気に私の方に向けられる
“嫉妬の目”羨ましさを含む“睨み”
なんとも恐ろしい“殺気”。



「亜樹、おはよう」



そんなのお構いなしで
私に笑顔を振りまく姫条くん。


なんか絶対に楽しんでいる。
今の状況を……。


こっちがどんな想いで
みんなの視線を
耐えているか分かってんの!?




「お……おはよう。
……姫条くん」



今の私の顔。
絶対に引き攣っていると思う。