私のヒーロー

「今日も実を言うと勇気が出ず
帰ろうか迷ってたら……。


さっきの子が『どうしたんですか?』って
話しかけてくれたの。



それで亜樹とお友達だって分かって……」



あー。
そういう事か……。


稜也には悪いことしちゃったな……。




「っで……。
私に何の用ですか?」




まだ諦めていなかったの?

私を社長の息子と結婚させるって話……。



何を言われたって私の気は変わらない。


そう思って口を開きかけた時



2人は私に向かって頭を下げた。





「ちょっ……。
なに……?」



戸惑う私に
更なる混乱が襲いかかってくる。




「ごめんなさい。

……私たちの喧嘩のせいで
あなたを傷つけてしまって。


あなたに酷い事を言って
ごめんなさい……」




お母さんの声が
私の胸にじわっと広がっていく。




「社長の息子との結婚の話も断った。

大切なのはお金じゃないよな?

俺たちにとって……1番大事なのは
お前だよ……亜樹……」



私が……1番……大事……?