もしかして入れ違いになっちゃった?


倉庫を出ようとした時


何かに導かれるように
私はある場所を見た。



……2階……?



見落としてしまいそうな場所に
階段が隠れていた。




優輝……。



私の足はフラフラと
そっちに向かって歩き始める。




「優輝……」



カツンッ……カツンッと
階段を上る音だけが響き渡る。




「あ……」



2階につけば
男が倒れているのが目に入った。



でも……。
優輝じゃない。



この人は……。




「楼孤のトップ……」



息はあるみたいだけど……。
気絶している……。



しゃがみ込み
楼孤のトップの安否だけ確認した私は


すぐに立ち上がり歩き出す。