「やっと……ついた……」




目の前にあるのはこの前の倉庫。


私と稜也が苦しんだ場所でもあり
優輝たちが迎えに来てくれた場所でもある。



多分……。
ここに……。



優輝はいるはず。



久しぶりに体を動かしたせいか
疲れが半端じゃない。


今すぐにでも
倒れちゃいそう……。


でも……。


倒れる訳にはいかない……。




私は閉まっていた倉庫の扉をゆっくりと開く。





「あっ……」





目に入ったのは
大量の不良が倒れている光景だった。



何百人といそうな不良たちは
グッタリと地面に伏せていた。




「ゆう……き」




優輝はどこ?



倉庫を見渡しても
何処にも彼の姿はなかった。