私のヒーロー

『亜樹……』




頭の中に優輝の
苦しそうな声や顔が浮かんでくる。




『亜樹』



稜也の泣きそうな顔が……。
私を求める声が聞こえてくる。




『亜樹!』

『亜樹さん』




闇炎の幹部たちや仲間が
私を呼ぶ声が聞こえてくる。




『はっ……ははっ……』




真っ白い空間に
私の乾いた笑い声だけが響き渡った。



優輝たちが無事ならそれでいい。
そう思ってたけど……。



私……。
死にたくないよ……。



まだまだ
やりたい事だってたくさんある。



鈴香とだって……。
このままサヨナラなんて嫌だ。


闇炎の皆ともっと……。
仲良くなりたいし……。



幹部たちとも
もっと話したい……。