でもな……。

それじゃ駄目なんだよ。



アイツらには分からせねぇとな……。


俺の女に手を出した重みをな。




「姫条……。
お前が傍にいないで誰が傍にいるんだ」



浅木は怒ったように俺を睨んでいる。



それもそうだよな?

お前は亜樹の事が……
好きなんだもんな?



でもだったら分かるだろ?
俺の気持ちが……。




「アイツが
目を覚ます前に戻ってくる。


それまでに
片付けなきゃならねぇ事だろーが」




亜樹が目を覚ましたら
もう苦しまなくていいように
全てを終わらしてくる。




「……だったら俺も一緒に行く」




はっ……。
浅木ならそう言うと思った。


それで俺が危なくなったら


今度はお前が自分を
犠牲にして俺を助けるんだろ?



ふざけんじゃねぇよ……。