「うわっ……。

想像以上によく似合うな……」




亜樹の首にかかるハートのネックレス。
ハートの真ん中には赤い石がついている。


赤は俺の1番……。
好きな色だ……。



亜樹には絶対……。
似合うと思ったからこれを選んだ。




「本当に……可愛いな……」




もう酸素マスクは外されて
後は亜樹が目を覚ますのを待つだけの状態。



こう見ると……。
ただ寝てるだけにしか見えない……。





「亜樹……」




亜樹の顔を見ていると
心が安らぐ。



だがその一方で
もう1つの感情が芽生える。



亜樹をこんな目に合わせた奴が憎い。



許せねぇ……。



生まれた黒い感情は
おさまる事はない。



膨れ上がって
俺を飲み込んでいく。