姫条 優輝Side--------------------




街にも病院にも
大きなクリスマスツリーが飾ってある。



今日は12月24日。


亜樹が目を覚まさないまま
クリスマスイブがやってきた。





「亜樹……。

俺らが付き合って
初めてのクリスマスだなー……。


外見てみろよ。
すげぇー雪が積もってんぞ」




“これだけ積もってたら
雪だるま何個作れるんだろーな?”


“ホワイトクリスマスだなー”



亜樹に語りかける様に
わざと明るく言う。



そうでもしないと
涙が出てきそうになるからな……。




「……そうだ……
忘れる所だったぜ……。


ほら……クリスマスプレゼントだ」




俺はポケットから小さな箱を取り出し
そこからある物を取る。