私のヒーロー

「いつまでも寝てんじゃねぇよ……。

起きろよ……。
起きてくれよ!!」




俺の叫びは


亜樹に届く事なく
虚しく病室に消えていく。




「……俺のせいだ……。

俺があの時……。
もっと周りを見ていれば……。


俺が不良なんかじゃなかったら
亜樹は……」


「やめろ」




低い声が俺の声を無理やり止める。


声の持ち主は……。
浅木だ……。




「亜樹に助けられたのは俺も同じだ。
お前だけの責任じゃない。


だが……
俺らが苦しめば苦しむほど……。


亜樹を苦しめる事になる。



だから……。
亜樹が目を覚ましたら……。


“ありがとう”って言わなきゃな……」




ありがとう……か。


確かに“ごめん”
なんて言ったら亜樹は怒るだろうな……。



“謝ってほしくてやったんじゃない!”


そう言って口を尖らす
亜樹の顔が頭に浮かぶ。