私のヒーロー

「うわぁぁぁー!!」




俺の叫び声が倉庫に響く。


体が恐怖で震えて止まらない……。





「亜樹……亜樹……」




行かないでくれ……。

お前を失いたくないんだっ……。



地面に両手をつき
亜樹の名前を呼び続ける。



そんな俺を置いて
亜樹を乗せた救急車はいなくなった。





「あ……亜樹……」




やめろ……。
俺から亜樹を……。


奪うんじゃねぇよ……。




「優輝!!
さっさと病院に行くぞ」




上から聞こえてきたのは
亮祐の声だった。




「……うるせぇーよ」




亜樹の近くにいたい。


だが……。
アイツの傍で何が出来る?



苦しむアイツの顔を見たくない。


見たら……
アイツが刺された事実を
受け止めなきゃならない……。



そんなの俺には無理だ……。