私のヒーロー

心配そうに救急車を見る仲間。
泣きじゃくる仲間。



翔太や雅人は
現実を受け入れられないように
その場に座り込んでいた。



亮祐は亜樹を連れて行った男と話してる。



そして目の前の浅木は
目に涙を浮かべながらも俺を睨んでいる。





「アイツらも……俺も……。
亜樹を想う気持ちはみんな同じだ。

だから……。
自分だけが苦しいなんて思うな」




そう言って
浅木は亮祐の元に駆けて行った。




亜樹を想う気持ちはみんな同じ……か。



ははっ……。
そうだよな……。


アイツらだって
亜樹の事が大好きなんだ。



俺と同じくらい辛いはずなのに
亮祐も稜也も……。


亜樹を助けるために
必死に冷静になろうとしている。



俺も冷静に
ならなきゃいけないのは分かってる。




分かってるが……。



腕に残る亜樹の温もりと
手につく鮮明な赤い血が


俺の頭をおかしくするんだ。