私のヒーロー

「亜樹を……お願いします」

「分かりました」



いつの間にか
俺の腕からいなくなっていた亜樹は


男たちに運ばれて救急車に乗せられていた。




「待てよ……待ちやがれ……」




フラフラと立ち上がり
俺は亜樹を追いかけようとした。



だがそれは出来なかった。




「冷静になれ姫条」




浅木が俺の腕を
凄い力で掴んでいたから。



さっき俺を殴ったのも浅木だ。


何で……何で邪魔するんだよ!!




「離せ……俺は亜樹の所に……」

「今のお前が傍にいても邪魔なだけだ」



浅木の声が俺の胸に突き刺さった。




「辛いのは……お前だけじゃない」




浅木の言葉に
俺は周りを見渡した。