「救急車が来たぞ!!」




サイレンとともに
誰かが俺の所に駆け寄ってくる。





「酷い出血だ……。
直ぐに運ぶぞ!!」



そう言って亜樹に手を伸ばしてくる男。




「やめろ……。
俺の亜樹に触るんじゃねぇ!!」




俺はその手を払い
亜樹を強く抱きしめる。




「離れてください!!
危険な状態です……このままではっ……」




うるせぇ……。
黙れよ……。



やっと……。
亜樹と仲直り出来たのに……。


何でまた……
引き離されなきゃいけねぇーんだよ!!



もう離れたくねぇよ……。




「いい加減にしろ!!」




怒鳴り声と共に
俺の体は後ろに吹き飛んだ。