私のヒーロー

間に合え……間に合え……。


もう敵は優輝の目の前に行こうとしていた。


“助けられない”
その言葉が頭をよぎる。


いや……いやだ……!!




「優輝ー!!」



私が叫んだ瞬間


全てがスローモーションに見えた。



ゆっくり……ゆっくり。

男のナイフが優輝に向けられた。



私は最後の力を振り絞って
地面を踏みしめた。



「うっ……」



私のすぐ目の前にあるのは優輝の顔。

でもその顔は絶望を表していた。



何でそんな顔をするの……?

あっ……。



急に私の体から力が抜ける。




「亜樹!!」



それを優輝が抱きしめる形で
受け止めてくれた。