「俺がまた稜也に近づいたのは
確かにアイツに言われたからだった。


でも……。
お前に言った気持ちに嘘はない」




真っ直ぐに稜也を見つめる蒼太。


あの時……。

蒼太が哀しい顔を
していた理由はこれが原因か……。


蒼太は稜也に悪いと思ってる。

だけど……。
逆らえなかったんだ。


今の私たちみたいに。




「今さら何を言っても遅い。
だけど稜也にも亜樹にも!!

もう苦しんでほしくない!

だから最後に……。
これだけは信じて欲しい。


早く……逃げろ!!」


「でも……。
優輝を守りた……」

「こんな事しても無駄だ!!
アイツは約束なんか守らない!

アイツは最初から
姫条を殺す気だ!!」



最初から殺す……?


え……。
どういう事……?


じゃあ私と稜也が
ここに来た意味はないって事……?



その時
大量の不良たちが入ってきた。




「紫鬼のトップが……。
余計な事してんじゃねぇよ」



そう言いながら
蒼太は何処かに飛んで行った。


なんで……。
蒼太が殴り飛ばされたの……?


じゃあ……
蒼太が言ってたことは
本当だって事……?