1週間が経って

もう12月に入っていた。



街はもう
クリスマスムードに包まれている。



だけど私の胸は
痛むばっかだ……。



あれから優輝とは会っていない。


たくさん電話がかかってくるけど
1回も出ていない。



声を聞いたら
私はもうダメだから。


あなたに助けを求めてしまうから。




だから学校にも行かず
楼孤の倉庫で稜也と一緒にすごしていた。



毎日来ないと
優輝たちを殺す。


そう脅されている私たちは
逆らう事が許されない。




「亜樹」

「稜也」

「大丈夫だ」



頭を優しく撫でる稜也。

これが優輝だったらって
最低な事を考えてしまう。




「ありがとう」



私は作った笑顔を稜也に見せた。

もう……。
私は笑いかたなんて忘れた。


今までどうやって
笑っていたかさえ覚えていない。