私のヒーロー

どれだけ走っても
不安ばかりが頭に浮かぶ。



稜也……。
お願いだから早まらないで!!


もうこれ以上……
あなたは傷つかなくていいんだよ!!




「稜也っ……!!」



待ってて……。
すぐに行くから。


だから……。
もう……闇なんかに飲み込まれないで!




私はひたすら走り続ける。


そしてやっと倉庫が見えてきた。




「……はぁ……はぁ……」



激しい息切れに胸が痛くなる。


でもこんなの……。
何でもない。


稜也が今……感じている哀しみの方が
比べ物にならないくらいに辛いはず。



今から……。
助けるからね……!



私は倉庫の扉に手をかけ
思いっきり開けた。


大きな音に中にいた全員の視線が
私に向かってきた。