私のヒーロー

「あぁ……。
紫鬼のトップとは面識があったな。


何ていったって

俺が命令して
お前らに近づけさせたんだから」




楽しそうに笑うその声に
無性に腹が立った。


命令して近づけさせた……?


じゃあ何……?


蒼太が転校してきたのも
稜也に謝ったのも
私にくれた笑顔も


ぜんぶ……嘘だって事……?





「……よ……」




口が震えて上手く言葉が出ない。

口だけじゃない。
手も足も肩も……。


私の体ぜんぶが震えている。




「否定してよ蒼太!!」



私は我慢できずに大声を上げた。


お願い……。
お願いだから……。


違うって言って?



命令なんかじゃないよね……?




「悪い……。
亜樹……稜也。


俺はお前たちを
騙すために近づいたんだ」



蒼太のひと言が
私たちを絶望に陥れる。