私のヒーロー

「……俺たちに何か用か?」



稜也は路地裏で足を止め
低い声でそう発していた。



「あ……」




さっき見た男だ……。

稜也の言う通り……。
私たちをつけてきたんだ……。




「ある人がお前たちを呼んでいる」

「ある人……?」



誰それ……?

ってか着いていく訳ないじゃん!

何されるか分かったもんじゃないし!




「“来なかったら後悔する”
その人からの伝言だ」




私と稜也は顔を見合わせる。


行くなんて馬鹿げてる。
頭ではそう思ってるけど……。


後悔はしたくない。
その気持ちが勝ってしまった。



私たちは
男についていくことにした。