私のヒーロー

「なんかすげぇ落ち着く……。
寝ちまいそうだ……」




ふぁぁぁ……と
大きなあくびをする優輝。


本当に眠そうだな……。
最近……眠れてないのかな……?




「少し寝たら……?」

「俺が寝たら亜樹がつまらねぇだろーが」



……相変わらず優しいんだから……。


本当に……。


でもさ……。
辛い時くらい……甘えてよ。




「私は大丈夫。
優輝の寝顔を見てるから!」

「はっ……。
俺の寝顔見たって……なにも……」

「優輝……?」

「……」



返事の代わりに静かな寝息が聞こえた。


やっぱり疲れてたんだね……。




「無理ばっかり……しないでよ……」



もっと私に甘えてよ。


優輝が苦しんでると……。
私も苦しいよ……。




「闇炎の事は起きてから一緒に考えよ?
だから……今はゆっくり休んで……?」



私の小さな声は
空へと静かに消えていった。