私のヒーロー

「亜樹……?
まさか……膝枕……か?」



優輝は顔をきょとんとさせた。


……そんな反応されると
すっごい恥ずかしいんだけど!!




「そうだよ!悪い!?
もー……こういう時は素直にきてよ!」



優輝のせいで
顔が熱くなってきたじゃん!!



パタパタと手で顔を扇いでいたら
肩から重みが消えていた。


その代わりに
膝に重みがある。





「“悪い”なんて言ってねぇだろ?」




そう言いながら
優輝は私の顔を見上げる。



優輝が私を
見上げるなんて滅多にない。



だって優輝の方が
遥かに身長高いし……。



いつもは私が見上げる方だ……。



でも……。
たまにはこういうのもいいかも。



そう思いながら
私は膝にのっている優輝の頭を優しく撫でる。