私のヒーロー

私たちが来たのは保健室。


……ではなくてもちろん屋上だ。



2人で並んで座り
黙ったまま静かな時間を過ごしていた。



でも……。
何で優輝は私を呼んだんだろう?


そう思った時
優輝は静かに口を開いた。





「……今……
闇炎はやばい状況に陥っている」



突然の言葉に
私は呆然と優輝を見る。


やばい状況って言うのが
どれくらいのものかは分からない。


でも只ならぬ事態が
起きていることは確かだ。



だって優輝は学校では
絶対に闇炎の名前を出さない。


どこから情報が
漏れるかが分からないからだ。


それでも口に出したということは
倉庫では喋れないと言う事。



闇炎の皆に知られたらマズイ。
そういう意味だと思う。




「……亮祐と俺しか知らねぇ事だが
お前には知っていて欲しい……。


俺を支えてくれねぇか……?」



言葉が放たれたと同時に
私の肩に重みが感じた。



何かと思えば
優輝の頭が私の肩にのっていた。


……相当……
まいってるんだ……。


優輝が大変な時に
辛いときに……
私は何もできない……。


だからせめてこれくらい……。



「優輝……私じゃあまり役に立てないけど
私が出来ることがあれば何でもする。


って事で……」



そう言って私は自分の膝を
両手でポンポンッと叩く。