私のヒーロー

「稜也ー!!」



屋上の扉を開けるなり
私は大声で叫びだす。



「……亜樹……姫条」



稜也は私たちを見て
安心したように顔を緩ませた。




「……お前らが来てくれて
正直……助かった……」




弱弱しい稜也の声。


稜也を抱きしめたい。

抱きしめて“大丈夫だから”って

言葉で……
声で……
温もりで……



私の全部で稜也を包み込みたい。



でも……。
優輝に悪いし……。




「亜樹」

「優輝?」

「今は目を瞑ってやる」



優輝の言っている意味が一瞬
分からなかった。


でも……。
優輝の優しい目を見て分かった。


優輝も稜也の事を
すごく心配してるんだって……。