私のヒーロー

「相変わらず馬鹿だな」

「どんな亜樹でも可愛いよ」




思いっきり呆れた顔をする稜也と
嘘くさい爽やかな笑みを浮かべる優輝



うん……。
この2人は相変わらず意地悪だ……!




「稜也ー!!
サッカーしようぜー!!」

「は!?
昼休みもうすぐ終わるぞ?」

「いいからいいからー!!」




クラスの男の子が
稜也の手を引っ張って教室から出て行った。



稜也はすっかり
このクラスに馴染んでいた。


怖がる人なんてもう誰もいない。
稜也もすっかり心を開いていると思う。



……前に感じた哀しみは
もう私の中から消えていった。



今は稜也が楽しそうに
クラスメートと笑いあうのを見たら
すごく嬉しい気持ちになる。





「……浅木ばっかり見てんじゃねぇよ」



ボソッと呟かれた言葉は
騒がしい教室から静かに消えていった。


でも私にはちゃんと届いたよ?




「ごめんごめん!


ただ……。
親友が取られちゃったなーって」



笑いながら言えば
優輝はそっと私の頭を撫でてくれた。