「亜樹」

「なーに?」




優輝は照れくさそうに笑うと
私の耳元に唇を近づける。




「お前のメイド姿……。
すげぇ似合ってる」




真っ赤な顔で
想いを伝えてくれる優輝。


私も想いを伝えなきゃね?




「優輝の王子様……。
凄く格好良いよ」




2人で目を見合わせて笑いあう。



そして

私たちは引き寄せられるように
互いの唇を重ね合う。





「俺だけのメイドに……じゃねぇか」




優輝は真剣な目で私を見つめる。




「俺だけの姫でいてくれ」




低くて甘い声が
教室中に広がっていく。




「はいっ……」



私はその甘い声に
導かれるように笑顔を浮かべた。