私のヒーロー

「優輝やめて!!」

「……」



私の声が聞こえてないのか
優輝の手は止まらない。


このままじゃ……
あの男が死んじゃう!!




「優輝!!」



お願いっ……正気に戻って!
そう願いを込めて叫ぶ。




「……亜樹……?」

「優輝!!」



良かった……。
私の声が聞こえた……。



ホッとしていれば
優輝は男を床にたたきつけていた。




「うっ……」



わっ……。
痛そう……。


って!!



「何やってるの!?」

「亜樹……少し待ってろ」



優輝は私に笑顔を向けると
すぐに殺気を出しながら男を睨んでいた。