私のヒーロー

「びっくりしたー」

「あの子可愛いなー」



良かった……。
視線が私から違う所に移った……。


なんとか騒ぎにはならなさそうね。



わー……。
亮祐たちみんな男の事を睨んでるし……。



でも暴れないでくれるだけマシか……。




「おいっ大丈夫か?」


私が男から離れると
稜也がすぐに駆け寄ってきてくれる。



「大丈夫だよ!
稜也も接客がんばって!!」

「……あぁ」



心配そうに見つめる稜也に
笑顔を向け私は鈴香に声を掛ける。




「鈴香!

お客様の希望で
デート頼まれたから行ってくるね」

「……分かった。
気を付けてね……」



“大丈夫!”
そうひと言だけ言って男の所に戻る。



「お待たせいたしました」

「デートは?」

「喜んでお受けいたします」



ニコッという効果音が
つくくらいの笑顔を私は男に向ける。