私のヒーロー

「稜也はずっと苦しんできたの。

誰にも頼れず……
ずっと1人で苦しんできたの」




私は稜也の手を握りしめる。


稜也は驚いていたけど

私の手を振り払わず
ぎゅっと握り返してくれる。




「その事を皆が知らないのは当然だよ?

稜也がみんなと関わらないように
していたのも事実だから。


だけど……皆だって
稜也の事を少しでも見ようとした?


稜也の事を知ろうとした?」




私が話す度に
みんなは俯き始める。




「何も知らないのに


“不良”っていう噂を真に受けて
稜也と関わる事自体……


してこなかったんじゃないの?」




人を信じれない稜也。
噂を信じるみんな。



どっちが悪いとかじゃない。



ただ少し……。
勇気がなかっただけだと思うから……。



みんなの温かさで
みんなの勇気で……。


稜也を助けてあげて……。