私のヒーロー

「亜樹……」




稜也は私を見ると哀しそうに笑った。


他の人には

いつもの無表情に
見えるかもしれない顔だけど……。


稜也は物凄く……傷ついてる。


私がクラスの皆と
仲良くさせようとしたせいで


稜也に味あわなくていい苦しみを
……させてしまった。


ごめんね稜也……。

ごめんっ……。




「大丈夫だから」



私は稜也にだけ聞こえる声でそう呟く。





「ねぇ皆……。

皆には悩みや苦しみって……ある?




いつもより低い声に
皆は戸惑ったような顔をしている。




「誰かを信じられなくなるくらいに
……苦しんだことがある?」




私の言葉にみんな
最初はハテナを浮かべていたけど


すぐに稜也の事だって分かったみたいに
一斉に稜也の方に視線が向く。