「……別に」



相変わらず無表情のまま答える稜也。


クラスの皆は
気まずそうに一気に静かになっていた。


私はクラスの皆ももちろん稜也も
“優しくていい人”だって知っている。


だからこそお互いの事を知って
仲良く知って欲しい。



同じクラスなのに
ギスギスした関係なんて哀しいよ。



それに稜也には……。
私や闇炎のみんなだけじゃなく


クラスの皆の事も
信用出来る様になって欲しい。



私が……。
あなたを光のもとに導いて見せる。




「んー……じゃあ……」



私は考える様に腕を組む。




「じゃあ?」

「……どうしよう!?」

「決まってないんかい!!」



静かだったクラスは
ツッコミの嵐が教室を包み込む。


少しずつでいいから
稜也が馴染めるクラスを作っていこう。