「今電話しようと思ってたのよ!!」



テンションが高いお母さん。

こんなお母さん見た事ない。
笑顔だし……。



「さぁ入って!!

そちらの男の子も!!」




私と優輝は顔を見合わせた。


だって私たち……
すごい覚悟を決めてここに来たのに……。


なんか拍子抜けって感じ……。




「ほら早く!!」



お母さんは私たちを
せかす様に家の中に招き入れた。




家の中は私が出て行った時と
何ひとつ変わっていなかった。



懐かしい……。




「ここがお前の家か」

「……うん……」



懐かしいけど
あんまりいい思い出はない。


でも私が
過ごしてきた家には変わりはない。