「大丈夫か?

ベッド行くか?」

「優輝が言うと何かエロいよな」

「うるせぇー。
今はそれどころじゃねぇんだよ」



雅人の言葉に
優輝は怒りながら私を抱き上げる。



「おー……。
お姫様抱っこか……。

絵になるな」



亮祐の冗談が耳からすり抜ける。



「大丈夫か?」

「稜也……大丈夫。
ありがとう……」



稜也は心配そうに私を見ていた。



「じゃあ
ちょっと寝かせてくるわ」

「手出すなよ」

「雅人……。
後で覚えとけよ」



優輝はそのまま
私を部屋まで運んでくれる。



「……顔色……悪いな?」

「大丈夫だよ」



ベッドに寝かせ
私の頭を優しく撫でてくれる優輝。


その手つきが優しくて
今にも寝ちゃいそうだ……。



「じゃあ俺は戻ってるから
何かあったら呼べよ?」



優輝が立ち上がろうとした時

私の手は勝手に
優輝の手を掴んでいた。