私のヒーロー

「ったく……。

ってか他の男の為に
浴衣なんか着てんじゃねぇよ!!」

「だって翔が
絶対に浴衣着て来いって……」



私は言いかけてた言葉を止める。


なんかおかしい。

だって……

優輝も亮祐と雅人に
浴衣を着て来いって言われたんでしょ?


こんな偶然ある?

もしかしたら……。



1つの考えが浮かんだ時

私と優輝の携帯が同時になりだした。

電話……?



「もしもし……」

≪亜樹~?≫

「翔?」



電話の相手は翔だった。

どこか楽しそうな声に

私はさっき思い浮かんだ考えが
当たっていると確信し始めた。




≪僕と稜也さー。

今日行けなくなっちゃたんだ……≫



少し申し訳なさそうに聞こえるけど
電話の向こうではニヤつく顔が目に浮かぶ。



「そうなんだ……」

≪うん……。

ごめんね?≫



私はわざと悲しそうな声を出す。