「はぁ……」

「ちょっと!!
それ何度目のタメ息よ!?」



隣にいる鈴香が
呆れかえるのも納得するくらい
私はずっとタメ息をついている。


今日は土曜日で
闇炎の集まりはない。


だから鈴香と遊べるんだけど……。


今は鈴香と2人でショッピング中だ。




「なーに?
姫条くんと喧嘩でもしたー?」

「うっ……」

「え!?
図星な訳!?」



驚く鈴香を見ながら
深くタメ息をつく。


相変わらず
痛い所を突いてくるな……。



「はー……。

アンタ達が喧嘩ね……。

ん?
じゃあ何で浴衣買いにきたの?


夏祭り明日だよね?
誰といくの?」




……鈴香の質問に
ズキッと胸が痛くなる。


鈴香の言う通り今は
明日お祭りに来ていく浴衣を選んでいる。


お祭りに行く相手……。
それは稜也と翔だ。


実は昨日私は
闇炎の倉庫に行かなかった。


それを心配してか
“気晴らしに”と誘ってくれた。


でも気になるのは……。

『“絶対に”浴衣で来てね』
と言った翔の言葉。


まぁいいけどさ……。