私のヒーロー

「お前がさっき

俺にキスしたのも……
俺が可哀想だったからじゃねぇの?」

「そんな訳ないじゃない!!」



私がそう言っても
信じてくれなかった。



「正義感の塊みたいなお前が
傷ついてる俺を放っとける訳ねぇよな?

誰かを助けるためなら

キスの1つや2つ……
誰にでもするんじゃねぇの?」




今……なんて言った?

誰にでもする……?



「本気でそう思ってるの?」

「あぁ。

大体……好きって気持ちが
分からないお前の言葉を

信用した俺が馬鹿だった」



自嘲するような笑いに
私は我慢できなくなった。



「痛ぇ……」



優輝の左頬が紅く染まっている。

そして
私の右手は痺れるように痛い。



私は……
優輝の頬を力任せにビンタした。



手も痛いけど
なによりも心が痛いよっ……。