私のヒーロー

「私……なんてことを……」




涙が止まらない。

優輝はずっと
辛い思いをしてきたはずだ。


それなのに……。




「亜樹」



ずっと黙ってた稜也が
私の名前を呼んだ。


稜也の方を向けば
力強い視線に目を離せなくなる。




「行ってやれ。
アイツの所に……」



稜也は
私の背中を押してくれている。


でも……
私はその場から動けない。



だって……。




「どの面下げて
優輝に会えっていうのよ……」




怖いからって
優輝の事をずっと避けてた私は……。


優輝の両親や
周りの人たちと同じくらい……。



ううん……。
もっと最低だよ。



私が俯けば
上から声が降ってくる。