私のヒーロー

「優輝……」



目の前には汗だくの優輝がいる。
息切れもしていて


私の事を必死に
探してくれていたのが伝わってくる。


でも……。




「……っ……」



私の胸は苦しくなる。



「亜樹!?」



大好きな優輝の声なのに……。
今は聞きたくないっ。




「どうした!?」



優輝が私に駆け寄り
手をゆっくりと伸ばしてきた。



私を心配しての行動だろう。
頭の中では分かっている。


でも……。




「……やめてっ……」



私の目には

工場で男たちを殴る優輝と
今、目の前にいる優輝が……


ダブって見えてしまった。