私のヒーロー

「優輝は……。


ボロボロになった男の人を……
何度も何度も殴り続けた……。


謝ってるのに

もう抵抗する気力が
ないって明らかなのに!!


優輝の手は止まらなかった……」




あんな優輝は見た事がない。


“怒り”
という感情しか見えなくて
我を忘れているような……。


そんな優輝は
初めて見た……。




「亜樹……」




私の体の震えが
尋常じゃない事が分かったのか
稜也は哀しそうに私の名前を呼んだ。


心配なんか掛けたくないのに
震えが止まらない。


怖くて怖くて堪らないの……。





「優輝が壊れそうで怖いのっ……」



優輝が私を
好きでいてくれているのは分かる。


大切に想ってくれるのも分かる。



でも……!!

私のせいで優輝が
人を傷つけるなんて嫌だ……。