私のヒーロー

「優輝は……私のせいで……」




私がいなかったら

優輝はあんなに怖い事を
しなかったかもしれない。



『許す訳ねぇだろ?

あ?
亜樹に手を出そうとする奴を
放って置く訳ねぇだろうが!!』


さっき優輝が
男に言った言葉が頭から離れない。



私を守るために
優輝は……。



震える体を


稜也はずっと
抱きしめてくれている。




「お前は何も悪くない。

アイツはただ
お前を守ろうとしただけだ。

なのに何でそんなに
苦しそうな顔をする?」




稜也はきっと
あの時の優輝を見ていない。


だからそんなに
落ち着いているんだ……。




「私を守ろうと
してくれたのは分かってるよ……。

でも……
凄く怖かった」



私の声のトーンは
いつもよりもずっと低い。


それに気付いたように
稜也は抱きしめる力を強めた。