私のヒーロー

「……誰もいねぇ……。
気のせいだったか……?」



間一髪とはまさにこの事だろう。


稜也と私が
物陰に身を潜めると同時に


優輝はさっきまで
私が座っていた場所に立っていた。




「っち……」




優輝は軽く舌打ちをつき
そのまま去っていく。




「……」

「……」



一気に静かになる工場。


私と稜也は

念のために
しばらくその場で身を潜めていた。