「きゃー!!
姫条くんよ!!」

「カッコイイ!!」



いきなりの騒ぎ声に振り返れば
女の子に囲まれた姫条くんの姿があった。



「姫条くん、あっという間に
人気者になっちゃったね~」

「そうだね」



そう……。
姫条くんが転校してきて
まだ1週間しか経ってない。

なのに彼は
学校のアイドル的存在になっていた。


爽やかな笑顔と優しい性格。

そして勉強、スポーツ
何をやらしても完璧。


そんな彼が
人気者にならない訳が無かった。



「さすが“爽やか王子”」



鈴香の言葉に
苦笑いを浮かべる。