私のヒーロー

杉下センパイが出て行った教室は
凄く静かなものに感じた。




「……杉下センパイは本気で
優輝の事を好きなんだね……」

「……」



ちょっと……。
ちょっとだけ妬いちゃうかも。


優輝は本当にモテるから……。




「俺は……」

「え……」




優輝は喋ると
同時に私を抱きしめた。


ドキドキする胸を
抑え込みながら
優輝の背中に腕を回す。



……凄く落ち着く。


この温もりも
この鼓動の音も


ずっと感じていたい。





「俺はお前しか見てねぇよ。

だから……変な心配すんなよ」




ボソッと言ったその言葉が
くすぐったくて……。


私はそれを
誤魔化すように
優輝の胸に顔をおしつける。