私のヒーロー

「遅い……遅いよ。
もっと早く言ってよ……」



優輝は
私を強く抱きしめてくれた。


口調は違うけど……。
優輝が私を受け入れてくれた。



「あり……が……とう」



思わず私の瞳から
涙がこぼれ落ちる。


良かった……。
拒絶されなくて……

本当に……
良かった……。




「亜樹……
もう1人で苦しまないでね?」

「うんっ……」



朝は遠かった優輝の存在が……。

今はこんなに近い。


もう間違えない。


私は……
この人と一緒にいたい。


優輝と一緒に笑いあいたい。