私のヒーロー

「本当にありがとう……。
浅木くんは命の恩人だね!」



あのまま落ちていたら
確実にどこかは怪我していたはず。



「……大袈裟だな」



抱きしめられていた体が
そっと離される。


その時
小さな声が私の耳に届いた。



「……大袈裟じゃないよ」

「……」



まさか聞こえているとは
思ってもいなかったらしく
顔をしかめて私を見ていた。



「……」



な……何でそんなに睨むの!?